久々に動悸、息切れ、めまいと、『救心』が欲しくなる様な現場、
すっかり声が枯れた・・・。
今季マリスタ4回目は、過去3回の雨の土曜日とは異なる、快晴の日曜日だった。
陽光輝き、海風心地良く、潮の香り芳しく、
バスを降りると、やっぱりマリスタはこうでなくっちゃと思った。

スタジアムの周りはいつも以上に賑やか、ステージではJR東海の宣伝がらみらしく、
場違いな和楽器の音が響き、
京都の舞妓さんが踊っていた。
タイガース戦、さすがに満員札止め。
黄色い大群をを押し返そうとばかりに、
マリーンズファンの熱気も一段と高まっているのを肌で感じる。
スタメン発表から、レフトから3塁側に拡がる黄色い帯が、ヤンヤヤンヤと騒々しいが、
すぐにマリーンズファンがそれを上回るボルテージでやり返す。
フラッグテーマの後、ライトから1塁側には一斉に配られていたビニールシートが掲げられ、『俺達の誇り』の大合唱。

日本
全国のビジター球場をバッタの大群よろしく占拠してみせるタイガースファンも、
ここではそうは行かない!
しかし、日本一を争った好敵手だし、このファンだし、だからタイガース戦は熱くなる。
・・・去年もそうだった。
タイガースの初回が簡単に終わると、
マリーンズは昨日に引き続いて初回から打線爆発、
西岡、根元、福浦の3連打でまず1点!、
大松フォアボールの後、里崎、オーティズの連続タイムリーで4-0!、
なおもノーアウト2.3塁で、早々にタイガース先発・鶴をマウンドから引きずり降ろす。
さらに替わった江草からベニーも2点タイムリー、
この回、打者11人の攻撃で一挙に6-0!!
この日は、2階席の一番後ろの席だったが、全体が俯瞰できて見やすいし、
横は柱で、張り出した金属の箱みたいなのが
サイドテーブルみたいで荷物も置けて、
後ろにも気兼ねなく、久しぶりに立ち上がって大騒ぎ、
さっそく相方や他の人達とのハイ
タッチで大盛り上がり。

上からだと全体がまとまって見えるのがいい。

最上段からバックスクリーン外を見れば、海、船、
そして
千葉から木更津あたりの海岸線が拡がる。
マリーンズは、2回にもオーティズの犠牲フライで1点追加、7-0。
さすがにこれでオッケーかと思い始める自分を、
去年のこのカード、7-2の9回に一挙9点取られ大逆転負けした悪夢を思い返して、
たしなめる自分に気づく。
さて打線はここからパタッと止まる。
マリーンズ先発・小林宏之は、打たれないし点も取られないが、
何というか、安心してみていられる投球ではない。
そして6回表、タイガースは、先頭の関本、新井の連続2ベースに金本の犠牲フライで、1点、
さらに桧山の2ベース、フォード内野安打で、それぞれ1点と、計3点を返される。
去年の悪夢が、頭の片隅から真ん中の方へ染み出してくるのが分かる。
それでもその裏、マリーンズは、2アウト1.3塁から大松のライトオーバー2ベースで2点追加!
「この追加点はでっかいよっ!!」
ボクは相方に言うが、むしろ自分に言い聞かせている(苦笑)
7回マリーンズのマウンドには先発要員の小野が上がり、タイガースを0に抑える。
これで流れが変わってくれれば・・・ボクの頭の中の悪夢は、少しだけ薄まって見える。
さすがに先発を張っていただけある小野、と思ったが、8回続投にはイヤな予感・・・
も、冷めやらぬうちに、先頭、新井をヒットで出し、
金本、ライトスタンド上段に運ばれる2ランホームランで9-5・・・
「さっきの大松の2点は大きいよねぇ」どこかすがるように相方が言い、
ボクは改めて自分にもそう言い聞かせるが、頭の中の悪夢が笑いかけてくる。
ピッチャーがボクと誕生日が5日違いの御歳40の高木が上がり、
鳥谷を切るが、1アウト3塁、
すぐに小野と同じく先発要員、ここしばらく中継ぎを任される久保が継ぐ。
「ロッテを倒せ〜、オーッ!」というタイガースファンの掛け声が、
ワンワンとアタマを揺さぶってくる。
ボクは、堪らず
トイレに行くが、
通路の
モニターで久保が葛城に2ランを被弾したのを知るハメになる・・・9-7。
トイレで一人で怒りの声を上げつつ隣に来た人が、ボクに吐き捨てる様に言う。
「去年と同じじゃないですかっ?!あそこっからロッテはおかしくなったんだ!」
あ〜ぁ、とうとう悪夢は人の口を通じてまで、ボクを責め立てる。
席に戻ると2アウト満塁、打席に新井を迎える絶対的ピンチの中、
マウンドに駆け上がったシコースキーが、新井を三球三振に打ち取り、
マリーンズファンは、勝ったかのような大歓声。
そして9-7のまま9回表、マウンドには荻野。
「最初を取れ!」とボクは言うが、
先頭・金本にボール先行、1-3からレフトオーバー、ノーアウト2塁。
続く桧山の当たりはセカンドゴロも深く、送球間に合わずに1.3塁。
鳥谷センター前で、9-8、尚もノーアウト1.3塁・・・。
先ほどホームランの葛城を三振に取るも、
続いて矢野、当たり前のようにセンターに犠牲フライで、とうとう9-9・・・。
8、9回の守備は、トイレに行った以外、微動だにせず凝視していた。
7点差をフイにしても、ボクは意外と冷静な自分に気づいた。
「去年は9回、5点リードから一転4点を追うハメになったが、今年は追いつかれただけだ」
9回裏、8回に続いてライトスタンドは『俺達の誇り』を唱い上げる。
前の回マリーンズの前に立ちはだかったウィリアムズに替わって、
タイガースのマウンドには、渡辺・・・「久保田じゃないの?」
チャンス!?と見るも、あっさり2アウト、
延長になったらマリーンズにアテになるピッチャーはいない。
オーティズが打席に立っている途中、スタメンから外れていたズレータがベンチ前に現れると、
ボクにはマウンドの渡辺が明らかに意識した様に思えた。
オーティズ、フォアボールで出塁。
代打、ズレータ。
今年もパッとしないが、僕らが来ている試合では結構打っている。
緩いボールで立て続けにストライクを取られ、2-0と追い込まれるが・・・
!!!
次の瞬間、ズレータの振り抜いた打球は右中間センター寄りに伸び上がって、
ワンバウンドでフェンスにぶつかり、
1塁ランナー、オーティズ、
微妙かと思ったが長駆ホームにヘッドスライディングで、サヨナラ!
サヨナラ、サヨナラ、サヨナラ〜っ、オレの悪夢!!!
みっともない勝ち方だったが、おののきつつ奮い立ち、はね除け、とにかく勝った。
もし、外伝的に
ドラマを作るなら、去年のあの惨劇に始まり、失速、V逸、
惨劇の主役YFKの流出、今年の低迷と続くストーリーは、
自らが招いた悪夢を自らの手で払いのける、今日のこの闘いがエンディングになるだろう。
ボクはサイドテーブルにしていた金属の箱によじ登って、声を限りに歓喜の歌を唱ったさ。
今日の海風は清々しかった。

ヒーローと激戦を記すスコアボード。
我が夫婦、今シーズン、雨の土曜日というラッキージンクスを超えて4連勝!
一昨年は観戦5試合中、4試合がサヨナラ勝ちだった我が相方は、
思い出したと言わんばかりに得意顔だったというのが、今日のオチだ(笑)