歩いて2時間半ほどの三原山の火口周りをする気満々のボクに対して、
連れはそこそこという反応。
10年前に取材で来た時には天気にも恵まれて雄大な景色は編集でもメインに据えたが、
4年前に今回と同じ連れと来た時には頂上付近では濃霧で水浸しになり、
景色も見えずに、大雨にずぶ濡れになって笑う子供みたいに可笑しがって終わっていた。
朝、山を見上げると晴れていたが、朝食が終わると雲が覆い、
麓にある宿も雨に見舞われた。
そう言えば、この宿にはやたらと関西弁を話す若い女の子が一杯いて、
昨晩の『肴や』では、大将が、
「白岩は団体客で忙しいみたいだね」と言っていた。
スタッフらしい人のTシャツのロゴを頼りに帰って調べてみたが、
『TAKUMA』という関西出身のミュージシャンのファンイベントで、
2泊3日でこの宿に来ていた様だった。
参加費8万・・・僕らが1泊とは言え船も込みで2万ちょっとだったのを考えると、
大層荒稼ぎだわな(笑)
食後、露天風呂に浸かる。
チェックアウト前には、雨間に窓から海の先に富士山が見えるのに気づいた。

港まで出て、頼んでいたレンタカーを事務所に引き取りに行く。
車を出す時、窓越しに他の客の相手をしていた横顔を見て、
それが昨晩のおやっさんだったことに気づき、「あの人、何者なんだろうね?!」
と面白がった。
相変わらず雲が掛かる山を横目に、取りあえず島を一周しようと走り出す。
島は一周51キロ。
島の西側にある元町港から、北の端まで行くと、
連れが、地図にあった大島灯台に行きたいと言い出す。
「ボクは夕陽と同じぐらい灯台もチェックするんですよ」・・・知らねぇよ(笑)
車を降りて、藪の道を進む。
源為朝の古戦場があったあたりだそうで、
濡れた藪から落武者が出てきたら怖いな、などと言ってみた。
途中で雨が降り出すので、持っていたマリーンズのポンチョを被り、
腹が白くてその他が黒いポンチョに「大島ペンギンだ」と
我ながら訳の分からない事をのたまって喜ぶが、
程なく小止みになり、蒸し暑くて止める。
10分ほどで木々に囲まれ、雑草に覆われた広場に出る。
灯台は木々の先に頭を覗かせているが、
そこまで行くには膝丈の雑草をかき分けて階段みたいなところを登る事になる。
7分丈のパンツを履いていたボクが登る気満々だったのに対して、
灯台好き?な連れは「いや、いいですよ」・・・んだよ、それ!(苦笑)
島にあるもう一つの港、岡田港を回って、そこここへと引っかかりながら、
大島一周道路を時計回りに進み、島の東側まで来て大島公園で車を降りる。
小雨で人影もまばらな中、芝生の斜面を少し降りると、
途中でキョンが藪から飛び出してすぐ横の藪へと消える。
「中にいたら気づかれないのに、何で出てくるんでしょうねぇ?」
もっともらしい連れのツッコミも直接言ってくれというところ(笑)
車に戻り、島の中央、三原山の方面に行ってみるが、
行けば行くほど霧が濃くなり、ちょっとスリリングなドライブになる。

一応、山頂口の駐車場まで行ってみるが、5メートル先は全く見えないぐらいになり、
富士山が見えるはずの見晴台に悪態をついてみたりしながら、山を下りた。
麓は陽が差していたが、山を見上げるとやっぱり灰色の帽子を被っていた。
島を東から西へと横断して、出発点の元町港近くに出て、
今度はそこから、先ほどとは逆、反時計回りに島の南へと向かう。
10時前に車をスタートさせてから、気づけば1時半。
過去2回、大島に来た時に行った寿司屋へ。
名前も忘れて場所も何となくしか覚えていなかったが、
近づくと、ボクの記憶のナビゲーターが作動しだして、
「あ、ここは右、もう少し」と無事に着いた。
大関寿司。
地物の握りを頼む。

ここは、10年前の取材時に、出演者の女の子のお父さんの知り合いに、
大島の土建会社の偉い人がいたので挨拶に行ったのだが、
せっかくだからと隠れた名所案内をしてくれた上に、
「旨い店だから」と、連れられてご馳走になったのがきっかけだ。
十分に旨いんだけど、今回に限っては、昨晩の肴やの刺身のインパクトが強くて、
と贅沢な感想。
その後、筆島に行く。

ここに来るたび、昔、『サザエさん』のオープニングアニメに大島が使われていて、
このアングルでサザエさん達が記念撮影していたみたいなカットがあったのを思い出す。
海の方まで階段を下ると、がけの下、ちょっとだけある黒い海岸で、
二人だけで海水浴をしているのが見えた。
沖合にロープがあって守られてはいたが、
こんなところで溺れたら助けなんて来ないだろうに、と大きなお世話を思った。
筆島の先は、崖崩れとかで、一周道路が行き止まり。
とって返して、漁港である波浮港の周りを眺めて、元町近くの火山博物館へ。

だたっ広い敷地と大袈裟な建物には「Kampo」の看板・・・なるほど(苦笑)
「なんかシアターがあってさ、そこでゴーってなるんだよ」
とボクは過去の取材時の経験から、説明してみたが、
「ゴーってイミ分かんないですよ」と言われ、取りあえず入ったが、
上映時間が合わず、「ゴーっ」は体感できず、展示物を巡って終わった。
港へ戻り、レンタカーを返す。
今朝見かけた、昨晩のおやっさんが相手をしてくれたのだが、
再会を驚く風もなく、さも僕らがここにいるのが当たり前の様に、
「楽しめた?」と笑って言う。
ただ、何となく素っ気ない感じがして、
昨晩、観光協会の文句を言ったからかと思ったが、
多分、シラフだったからだろう(笑)
おやっさんと別れて、昨日、入らなかった『浜の湯』へ。
ここは水着の混浴で、男女結構ごった返していた。
船の時間を睨みつつ、30分ほど浸かってから出て、港の前の土産物屋をあたり、
船の時間。
港では雨に降られたけれど、全体的にはかなりうまく雨をすり抜けられたものだ。
16:45分の船に乗り、ほぼ居眠りでやり過ごし、18時半に竹芝到着。
相方に電話したが、昨晩は夜中の1時まで残業、
この日も土曜日ながら出勤で帰るメドが立たないというので、
合流予定も結局、連れと二人で竹芝の『餃子王国』っていう
中華っぽい居酒屋っぽいところで夕飯。
餃子と魚と温泉、相方お気に入りのキーワードを一人で堪能して罪悪感を覚えつつ、
仲間との久々の旅に感謝して、一泊二日、無事終了。
「大島で旨い魚を喰う」って言うフレーズ、また使おうと思った。


























































